もう先週になりますが、11月18日の読売新聞の「医療ルネサンス」のコーナーで、ICLが取り上げられていました。

「近視のいま」という連載(全5話)の4話目として、最近手術を受けた39歳の会社員の体験にも触れながら、ICLという術式について解説しています。この会社員の手術を執刀した北澤先生は、実は6年前に神戸神奈川アイクリニックで僕の手術を執刀していただいた先生です。


記事によれば、ホールICLは現在、世界75ヶ国以上で約100万枚が使われているということです。「使われている」というのは、今現在、患者の眼の中に入っているということですかね。そのうちの2枚は僕の眼の中というわけです。


基本的に両眼を矯正する場合がほとんどだと思うので、約100万枚ということは約50万人と見ていいでしょう。全世界で50万人というのが多いのか少ないのか微妙な気がしますが、安全性を確認する上では十分な数だと思います。日本で何人が手術を受けたのかは記事に書かれていませんが、北澤先生のICLの実績が4千例、ICLの認定医が約250人いるようですので、数万人程度はいるのではないかと推察します。


なにより新聞記事になるなんて、随分、一般に普及したものだと感慨を覚えます。今から考えると、僕が手術した2014年は、ホールICLが日本で承認された年なので、僕はかなり早い段階でホールICLの手術を受けたことになります(もちろん穴なしのICLはそれ以前からあったので、ICL手術自体は相応の数の人が僕より前に受けていたはずです)。よく思い切ったものだと思いますが、僕なりに有効性と安全性が高いと判断してのことで、その判断は今でも変わりませんし、手術を受けてよかったとも思っています。しかし、20年、30年後の長期にわたっての影響は定かではありませんので、他人に無条件で勧めるつもりはありません。今回の新聞記事を読んで興味を持たれた方には、できるだけいろんな情報を集めたうえで、十分に検討して決めてほしいと思います。